日本の地価は長期的な下落トレンド

買ってもいいと思えるようになるためには、一つは不動産価格が値上がりしていくこと
が条件だった。では、これまでの不動産価格はどのように推移してきたのだろうか。日本
不動産研究所が発表している市街地価格指数を見てみよう冨211]。
高度経済成長期からバブル経済が崩壊するまで、日本の地価は途中で停滞した時期はあ
ったものの概ね右肩上がりの傾向が続いたことが分かる。特に1980年代半ばから不動
産価格がピlクだった1991年までの上昇スピードは凄まじいものがあった。1988
年には6大都市圏の商業地は前年比却%を超える上昇を見せている。住宅地においても1
990年には上昇率が却%を超えた。これらはあくまで平均で、個別で見ると2倍を超え
るような物件もあった。
冷静に考えると山手線の内側の土地価格でアメリカ全土が買えるという異常な状況だっ
たわけで、バブルがはじけるのは時間の問題だったと言えよう。ところが、不動産価格は
必ず上がる、という土地神話があった時期でもあり、バブル景気の真つ只中では冷静に不
動産を取引できる人も少なかった。1990年にかけて金利が急激に引き上げ
られるとともに、大蔵省(現財務省)から
「土地関連融資の抑制について(総量規制)」
が通達された。これによって、不動産取引に
対し融資が厳しくなり、一気に不動産が動か
なくなってしまいバブル経済崩壊へと向かっ
た。
バブル経済が崩壊した後は急速に地価が下
落し、住宅地は1993年に四%と大きな下
落を見せた。その後も凶年連続で前年比マイ
ナスとなったが、ついに2006年に上昇に
転じた。2006年から2008年にかけて
のミニバブルの到来である。このころは都心
の商業地が年率叩%を超える上昇を見せた。
そしてやってきたのが2007年のサブプライム・ショックと2008年のリlマン・ショックである。再び不動産が下落局面へと
入ってしまった。6大都市圏はまだいいほうだ。6大都市圏以外の市街地価格指数では、
ミニパプルの上昇期が確認できない。地方の地価は初年近くダラダラと下がり続けている。
バブル経済崩壊後の長期にわたる経済の低迷は「失われた初年」と言われている。パプ
ル崩壊直後に比べれば現在の下落スピードは緩やかになったとはいえ、まだ不動産価格は
下がり続けている。ひょっとしたら失われた初年となってしまうのかもしれない。下がり
続けているということは、不動産を買わないほうがよかった人が多かった時代とも言える。
ただ、6大都市圏にはミニパプルがあり、ミニパプル前の200412005年にかけ
て不動産価格が一旦底を打っているように見える。このころに不動産を買った人には、い
ま売れば買ったときよりも高く売れる人が多くいるはずだ。このように不動産には価格変
動があり、上昇したり下落したりする。相場の流れを上手に捉えることができれば、長期
の下落トレンドの中でも買ってよかったと思えることもあるのだ。

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